薬について医師との見解と約束

極東ブログ”のfinalvent氏が非常に分かりやすく話題のタミフルとインフルエンザについての現状をまとめているので、先ずは参照していただきたい。

 私は医学・薬学の専門的な立場ではないので自分の意見は控えるが、いくつか最新の欧米の報道をメモしておきたい。基本的には、タミフルについて世界保健機関の現状の見解が重要となるが、その前に、少し古いが少年期の子供とインフルエンザ後の精神障害についての研究を簡単に紹介しておきたい。

その上で、今日、自分が罹りつけの病院の医師と意見を交換した結果、自分とその医師との間でまとめたインフォームドコンセント的な見解並びに約束をメモしておく。


まずその医師との話題の俎上に上がったのは、今回のタミフル騒動で明らかになった問題点は、医師の多くが予想以上に薬学の(特に比較的新しく出た薬の)知識について勉強不足である。また、特に内科については治療を薬に頼らざるを得ないことが多い為、薬の効能を拡大解釈して処方しがちであるとのこと。
ちなみにタミフル関しての話では

インフルエンザの万能薬的な扱いを受けているが、実際タミフルの服用開始からの効能が絶大なものである期間はインフルエンザの発症後わずか約48時間以内のからの服用である。それ以降の服用に関しては効能はあるものの従来の薬による治療法に比較すれば良いという程度の認識を持っていてもかまわない。*1
また、異常行動に関しては果たして「インフルエンザによる高熱等の諸諸症状の一つ*2」に拠るものか、「タミフルの副作用」に拠るものかに関しては有意な統計データはまだない。

とのことであった。
また、その医師曰く

副作用の全く無い薬などは無い。しかし、副作用に関して詳しく説明すると、薬自体を怖がられて全く薬を処方できなくなる。

とのことであった。
以上の説明(と意見の交換)を経てその医師と自分との間で、薬の処方に関しては以下の3点を必ず説明してもらうように約束をすることとした。

  • その薬の効能を説明すること(当たり前)
  • その薬が今現在までどのくらい投薬実績があり、効果はどの程度表れているか?
  • その薬に関してどのような副作用があり、今現在までそれはどの程度の頻度(割合)で発生しているのか?

実に当たり前のようであるが、特に下の2点に関しては日本の医療現場においては、まだまだ不足しているということをこれからは留意して薬の処方を受けるようにしておきたい。
<2007/3/24 20:00追記>

「本当に必要な場合だけ使うという薬の原点に返るチャンス」との声も上がっている。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2007032400053

このような動きもあるようですし、一連のタミフル騒動を教訓にして薬に関するインフォームドコンセントが今後、一般化することを期待します

*1:よって、必ずタミフルを処方する必要は無い

*2:実際、タミフルの服用無しでも異常行動は発生している。参照http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070323i301.htm