ものづくりの現場を

机上の経営学的コストだけで判断し、安易に派遣社員を使う風潮は止めたほうが良いという警鐘になって欲しいところ。正規社員であればまず責任を考え、安易に公開の場*1でこのようなことはまず書かないだろう。工場派遣の実態の寒々しさはよく風聞で聞くものの、それによる現場の人材のモラル低下は、机上の計算には織り込まれてはいないのだろう。
海外企業の製品であるiPodを例に出すのは忍びないが、iPodの裏面の鏡面磨きは本物の“ものづくり”をしている“職人の技”がなせる物だし……。
政(まつりごと)が『ものづくり大国』を目指すのであれば、こういった製造現場*2の足元から見直していくことが求められ、経営者は「目先のコストばかり考える経営」から脱却し、新しい「未来への人材投資も含めたコストを織り込む経営」をする段階に入ったのだと考えられる。

 KDDIが12月1日に発売した鳥取三洋電機製の携帯電話「INFOBAR 2」について「製造工場でINFOBAR 2の製品検査をしている」と自称する人物が、「あまり検査をせず、欠陥品をそのまま流している」などと自らのmixi日記に記載し、ネットで騒動になった件について、三洋電機広報部は12月4日、「本人から『事実無根で冗談のつもりで書き込んだ』という連絡があった」と説明した。

 三洋によると、書き込んだのは鳥取三洋の製造工場で働いていた派遣社員。派遣会社が調査した結果、「事実無根で冗談のつもりで書き込んだ」という回答が本人からあり、鳥取三洋に対して4日、連絡と謝罪があったという。

*1:mixiは既に八割がた公開の場所になっていると感じる。日記を「公開」にしていればなおさらのこと。

*2:いわゆるIT土方問題も含まれる